サム山岡が考えるchunkのコンセプト

●ハンドメイドバルサプロト

かつてバルサモデルに於いては50アップを含む
十分な釣果を上げることが出来ましたが、
バルサという素材に対してポリカーボネイト製リップの差込式であった為
十分な強度が得られず、
近年は特に堅い障害物周りでの使用は控えていた面がありました。


1995年制作


2000年夏・暮れ時・琵琶湖南湖

今回この弱点を補い、さらに幅広い条件下で安定した釣果を得られるようにと
チャンクのプラスチック化を行い、
リップはタッピング的使用も考え現在主流の薄目リップより
少し厚めに設定してあります。

・バルサか?プラスチックか?
サミングにも同じ事が言えますが
チャンクも超スローリトリーブと立ち上がりの動きに関しては
バルサの方に分がありますが
釣果という面に関しては簡単に判断できないと以前より感じています。
これはワンダー開発時及びサミングのスローリトリーブによる
これまでの釣果結果より感じられたことです。

●ボリュームアップの効果

・ウエイト量の追加により

バルサプロト時にはサミングと同等か若干有利であった程度の飛距離も
全体のボリュームアップ化により、
ほど良い浮力を維持しつつ約10〜20パーセントの飛距離アップ
(強風時では20パーセント以上と考えられます)が可能となりました。



・欠点も克服
バルサプロトでは問題であったフック同士の絡みも
サイズアップとピンの位置変更により皆無となり、
アングラーに与える無駄なストレスが無くなりました。
またテール部の形状が特殊であることも絡みの減少に一役買っています。

●陸釣りの基本、それは飛距離

・形状から生まれる中央重心タイプ

前途にもあるように、7.7gという重量を考えれば
その飛距離は非常に良く伸びると考えられます。
この飛距離を生む要因はそのボディーフォルムと重心の位置にあります。
チャンクはボディー後部にボリュームがあることにより、
比較的後方にウェイトを搭載しています。



結果、クランクの中では珍しいと思われる中央重心タイプで
重心移動システムを搭載していないにも関わらず
十分な飛距離を確保できました。

・ブレを解消
また、強風時のクランクベイトの飛行中
よくある不安定な飛行姿勢を解消し、
目的のポイントへ 比較的正確にアプローチできます。

●魚を寄せる動き

・独自のアクション

チャンクは中央に重心があることにより、
自然と繰り出すアクションも変わってきます。
基本的にはメリハリのあるウォブリングと
ローリングを組み合わさった動きですが、
ベリーアイの辺りを中心とした激しすぎないアクションとなっています。

・釣果の安定
正確な引きごたえがありつつも
どことなく柔らかさを持つチャンクのウォブル&ロールアクションは
魚を刺激しすぎず、
常に安定した釣果とを生むようにと考えて設定してあります。
よってチャンクの動きは
ミノーにも似た印象を受けられるかもしれません。

●ライバルはsuming-70f

・チャンクのメリット

飛距離は当然チャンク有利。
特に陸釣りの場合、
強風時にはその存在がかなりの効果を発揮すると考えられます。
また、障害物回避能力も良好との報告があります。
アピ−ル力という点に於いては、
本当のところ魚に聞いてみなければ解りませんが、
人間の見た目にはアピールしているでしょう。

・リトリーブ方法
基本的にただ巻き用です。
サミングはトゥイッチが可能ですが、
チャンクは動きすぎによりライン絡みが起こります。
ラインテンションを上手く掛けて頂ければ、
ピンスポット的にトゥイッチが可能です。

・潜行深度の違い
やはり使い分けが重要でしょう。
潜行深度は最大で70〜100センチ位でしょう。
サミングよりも一つ下の層が狙えますので
フィールドの状況に合わせて選択して下さい。
また、サミングでは狙いきれなかった
春先のプリスポーンバスにも期待が掛かります。

●接続方法

開発段階に於いては、
常時スナップを装着してスイミングテストを行いました。
製品にはスプリットリングを装着してありますが、
スナップとの交換して下さっても結構です。
当社のテスト結果では、
ダイレクトで接続された場合にはウォブリングが若干弱くなり、
ローリング寄りの動きとなります。