5/6〜9
道北
時間
釣り人
saddaさん
スタイル
陸釣り
天候
毎日激しく変化
気温/水温
気温:毎日激しく変化
水温:1.7〜2.4℃
風向き
水面状況
クリアー

三度目の正直なのか、ニ度あることは三度あるのか。会社の粋な計らいで永年勤続休暇と旅行券を頂いたこともあり、ついに三度目の挑戦となる。結果からいえば3本のイトウをキャッチすることが出来た。これはいろいろ情報をくれた皆様方のおかげでもあるし、こんな素敵な時間をくれた会社でもあるし、この無謀な挑戦を何度も許してくれた妻のおかげでもある。本当に素晴らしい経験であった。

DAY1(気温11度、天気:雨のち曇り、風:南5m)
朝一の飛行機に乗るためセントレアへ。今年は旅行券を頂いたこともあり、贅沢にANAに乗る。千歳に着いてレンタカーに乗りこむ。ナビをセットすると現地まで270km。途中、食糧だの必需品だのを買い込んで15時に現地到着。宿泊先の主人(あるじ)に挨拶すると「今から行こうか?」とありがたいお言葉。早速、船に乗り込み風表で実績のあるポイントへ降り立つ。岸際にはワカサギの群れがチラホラ。これは期待は出来る。風に向かってサミング70SPを投げる。スローにスローに巻く。数等目、ブレイクにリップが当った瞬間にバイト。フッキングも入り本釣行初魚は40クラスのアメマス。しばらくランガンするとまたもやヒット。またまたアメマス。何故かアメマスばかりだ。時間も17時を過ぎ折り返しながら戻る。すると、また岸際のシャローでトップガイドにリーダーを巻き込んだ場所でバイト。これは結構大きい。しかしあえなくフックオフ。これはイトウだったかな?腑に落ちないまま本日終了。しかしまだ明るいので船を下りた浜でサミングを投げると簡単にアメマスがヒット。魚はハンパなく居る。これを確認して本当に終了。
今日の学習:ルアーが何かに当らないとバイトしない。ウェーディングしない。
今日のビール:最初の一口はおいしかったが酔いが直ぐに回った。

DAY2(気温8度、天気:晴れ、風:南西から西11m)
今日は早朝から釣り開始。北海道の朝は早く4時過ぎにはもう明るくなっている。場所は昨日と同じ場所を選択。キャプテンからはリベンジですねと言われたが風を読んでの選択であった。現地に着くと一級ポイントにはボートの先行者が既に2名。なんとイトウを2本キャッチ済みだという。そんな事にも慌てない。実は昨晩、宿の主人から情報を仕入れていた。「風裏のワンドにワカサギが溜まる」、「ストップアンドゴー」早速風裏を丹念に探ると数等目に早速バイト。キャッチするとまたもやアメマス。そのまま打ち続けるが生体反応は途絶える。ここで指向と場所を一変、風表をランガンする。岸際から離れて、風上に向かいキャストしてスローなストップアンドゴーをひたすら繰り返す。いくつものスタンプ絡みのスリットを通していくとポーズからハンドルに力を入れた瞬間、グワっとしたバイト。フッキングすると頭をグングン振る。間違えない、イトウだ。銀色の魚体が右へ左へと突っ込んで走る。興奮しながらロッドをしっかり保持して、恥ずかしながら最後ズリ上げキャッチ。サイズは50cmジャスト。本当に遠かったこの1匹。これがイトウ、精悍な顔立ち王者の風格をシゲシゲと見つめリリースする。帰りがけにもう一本バイトを取るがあえなくフックアウト。これはイトウではないかな?再度ポイントを休めていた風裏に入るも午後に入り風は北が変わるとついに風裏が無くなる。風速も予想通り10m超と15時にギブアップ。
今日の学習:フッキングは工夫が必要。根がかりでもフッキング。
今日のビール:主人がやってきて初イトウに乾杯した。サイズは今一つであったが美味しいお酒でした。

DAY3(気温:4度、天気:雨、風:南4m)
今日の場所は決定されていた。昨晩、主人と飲んでいた時に「明日試して欲しい場所あるんだよね」と言われた。そこはキャプテンでも行くのが嫌な場所。遠いだけでなくヒグマのスポット。主人が言うには「この時期しか行けない場所でイトウが必ず着く場所でね・・」翌朝キャプテンに行き先を告げると嫌な顔一つせずニコッと笑って「偵察依頼ですね」と言われた。そして現地。いかにも出そうな場所。岬の裏に上陸し、徐々にインレットへ向かって打って行く。スタンプや立木のストラクチャー回りだけを打ち、無駄なキャストはしない。いよいよ指定の場所に近づいてきた。主人は言っていた「少し藪こぎするけどインレット側から打ってね」。ここからは少し高巻きしてインレット側に回り込み谷の上流からインレットの中州に辿り着く。イメージとしては”ほんまかいな?”な場所。インレットといってもチョロチョロした小川だ。正面左側に3本の立木、右側には大きなスタンプ。間隔は7、8mくらい。水深は深いところで1m程度。底まで見える。手前は水深30cmもない。先ずは一投目、3本の立木の左側へキャストする。ハンドル4回転目でサミングFのリップは底をつつく。やがて水中の倒木を何回も擦りながら泥煙を上げサミングは戻って来る。そして二投目今度は立木とスタンプの間を通す。同じようにハンドル4回転でリップは底をつつくが、当ったらリーリングを緩め、浮上させて回避を繰り返す。そしてスタンプの左側をサミングが通り過ぎた瞬間、ググっとロッドに強烈な重量感。根がかりと思いつつもフッキングをくれると、その物体は水面に現れ右に走り出す。イトウだ。かなりの突進力にロッドを立てるのが精一杯。ロッドをリフトしたまま、自ら下がっては巻き上げるが、きつく締めたドラグはそれでもジリジリと出ていく。頭はパニック状態であるが狂気と正気を行き来しながらも何とか中州にずり上げてネットイン。これが本当のイトウ。サイズを測ると81cm。上出来だろう。リリースすると悠々として水に戻って行く。まさに王者。あまりの満足感に気が抜け12時に終了。宿に戻り主人に報告すると「マジで!やったね」と偵察成功に満足げ。そう・・釣らせてもらったのだな、きっと。その後、宿でのんびりしているも夕刻の薄暮が打ちたくて直下の浜に行くとワカサギのボイルを発見。サミングのジャークでアメマスが入れ喰った。
今日の学習:無駄なキャストはしない。ストラクチャーしか打たない。
今日のビール:そりゃ美味しいですよ。大宴会でした。

DAY4(気温:17度、天気:晴れ、風:南西5m)
いよいよ最終日。今日はどうしようかと考えるが、どうせなら未経験の場所へ行きたいと超メジャーポイントへ行く。キャプテンはあまりおすすめでなかったらしく「もう余裕だね」と少し躊躇って笑った。現地に着くと一級ポイントには先行者、さらに沖にもボートあり。狙いはどシャローのスタンプ。風裏へ回りスタンプを丹念にひたすら打つ。500m程打ち続けるが音沙汰は無い。一度上陸地点へ戻り風表を見ると遥か先に何となく気になるポイントが目に入る。時間は9時半過ぎ。時間的にも期待感は薄いがもう最後だからとお目当ての岬に向けて歩く。15分ほどで狙い場所に着くと左側に立木、右側に水中スタンプとイメージ通りの場所。スタンプまでの距離は15m程度。向かい風で波立つ水面、岸際はきつい濁り。サミング70SPをセットし、まずは左の立木を通す。ゆっくりとリーリングを始めると直ぐに水中のストラクチャーに当る。岸際までしっかりとリトリーブして回収。そして2投目。今度は水中スタンプの際を通す。障害物の少し奥にキャストし同様にゆっくりとリトリーブする。そしてサミングがスタンプを通り過ぎた瞬間に重量感が伝わってくる。即座にフッキングを入れると強烈なトルクで走り出す。今日は経験値があるのでロッドをリフトしたまま、魚をいなしながら自ら下がってファイトする。右へ左へと昨日の魚より走る。岸際へ寄せるとどうやら観念したようで、このスキを見逃さず自らリーリングしながら岸際へ寄って無事にネットイン。サイズを計測すると78cm。しかし昨日の魚よりふてぶてしい。撮影後リリースすると、一度戻ろうとするが何故かしゃがんだ自分の足元に回り込んで戻って来た。暫しそのままでイトウは自分の足元に佇んでいたが回復するとゆっくりと水中へ戻って行った。今日は釣った。間違えなく自分の信じるイメージで。でもこれは奇跡だな。
今日の学習:最後まであきらめない。足で稼ぐ。
今日のビール:帰路の運転があるためなし。

休暇明け(気温:21度、天気:曇り 会社:無風)
永年勤続休暇明け、出社し今回の釣行を妻の次に心配していたBOSS(社長)に無事帰還の報告をすると「釣れたの?」と聞き返された。「おかげ様で釣れました」と報告すると、とても素敵な笑顔で「やったね」と言った。別に釣りをする人ではないのだけれど、やっぱり幻といわれる魚イトウは特別なんだなと感じた。







lure
suming-70F
suming-70SP
釣果
イトウ 3 fish
アメマス多数
最大
81cm

三度目の正直、おめでとうございます。
釣ってみたいアメマスが入れ食いですか、
なんか僕の夢が崩れ去りました。
根がかりでもフッキングですか、
なんと恐ろしいことを仰る、
幾つもロストしたら、、、
どうして補充をしたらよいのやら、、、
品不足でスンマセン。
風向き、ストラクチャー色々勉強になりました。
四度目の正直もあるでしょう。
ありがとうございました。