2010/6/28
SUMING PROP 105


ウッドサムシリーズより

発泡樹脂を素材に開発を進めるここ数年。
それ以前はウッドを素材に数アイテムをリリースしました。
最初はウッドフラット105、次にウッドサミング105&ウッドプロップ105、
そしてウッドフランク。
いずれもそれなりの結果を生んできたわけですが、
そんな中、今でも時々レポートコーナーに登場してくれるのがウッドプロップ105。
先日も(何度計っても)58.5センチというちょっぴり残念?なTERAさんの報告も。

(取り込みギリギリでフックが伸びたらしい・・・カラーは西田塗りバージョン)

一昨年には64センチをTAKEくんが釣り上げ、

その彼は昨年も更に大物か?!というビッグフィッシュにブチ切られる。
そしてTAKEくん以外にも50アップなどは多く釣り上げられており、
どうやら実力は間違いない。

ただウッドシリーズの難点は生産性の悪さや価格の問題。
ほぼハンドメイドなだけに仕方もないが、ロストした時の衝撃などは凄まじい。
それで今回このウッドプロップ105も発泡樹脂化してみようではないかと。
バルサ並みに比重を近づけるのはリスクが大きすぎるが、
ウッドシリーズの素材である朴の木であれば可能です。
これで販売価格も半額になってちょっとはお財布にも優しく、
ロストした時のショックも軽減する?かも。

変更&改善点

さて素材を変えて良いとこばっかり?かどうか。
ボディーサイズはウッドモデルよりやや短め?というか、
まだ幾分105ミリを超えております。
という事はウッドモデルは105ミリではなく110ミリはあると、最近気付きました・・・
いや〜ハンドメイドならではですわ。
だから見比べるとちょっと太短く見えますが、尻尾が短くなった影響でしょう。
体高や幅はほぼ変更なしです。

その他見た目には

リップが制作上の都合で角形→特に影響なし。
目玉は3Dアイ→特に影響なし。
フックアイは構造線と一体化→発泡樹脂の弱点補強。
フックはやや細軸→低価格化にともない・・・
ラインアイは横アイ→西田塗りモデルと同じ仕様。
プロップの軸となるネジがヒートンに→回転良好&親切設計。


(フックは60アップとなるとやや物足りない・・・)

ここからが、読んだ人だけ得をする!?

ここで上に挙げた変更点の下二つについて詳しく記述します。
ラインアイの横アイは固定ではないのでユーザーが様々に変更可能。
このサミングプロップ105の場合、縦アイに変更する意味はほとんどないと思います。
では何を変更するかというとアイの位置の上げ下げです。
これによってリトリーブアクションを変更できます。
ヒートンを曲げてアイを下げれば倒れ込みの強い大きなアクションになります。
お好みに合わせて調整し、必要があれば接着剤で固定してください。
尚、ボディーにヒートンを付けたままアイの上げ下げを行うのはお勧めできません。
発泡樹脂の性質上、破損の原因になります。
一度抜いてからヒートンを少し曲げ再び指し直してください。

もう一つはプロペラ部分の軸となるネジをヒートンに変更しました。
変更した理由の一つは回転を良くする為。
これまでは小さなネジを使用してみましたが、
このネジは“ねじ切り”がネジ頭の付け根まで入っており、
“どうもこのねじ山が安定した回転を妨げている様だ”とのご指摘を頂いたからです。
今まであまり気にしていなかったが確かにその通りだ、という事で変更。

(写真下がサミングプロップ105)

明らかに回転は向上、スムーズに回っております。
そしてこのヒートンへの変更は釣り場のユーザーにとってもありがたいと考えます。
それはヒートンだからその場でプロペラ調節が出来るという事。(今までのネジだとドライバーが必要)

そしてこっからがマル秘の重要機密ですが、プロペラのいったい何を調節するのか?
一つ目は釣り場でプロペラチェンジ。
別に気に入ったプロペラを釣り場へ行く前に取り替えれば済む話でもありますが、
釣行中のプロペラの破損やトラブルがあった際には役立ちます。
二つ目は“締める”せっかくあるプロペラを回らなくするという事。
これは余計な音を出さずに表層付近で静かに釣るという、
サムルアーズ推奨?のひっそりこっそりメソッドへその場ですぐに転換できるという事。
これは意外にプロペラありよりも釣れたりするかもしれません。
更に上級者は飛びの事を考えてプロペラを外し、
代わりにワッシャー(無ければナット)を装着したりするのも良い、飛距離アップにつながります。
まだ、いろいろ試してないので機会がありましたら変更パターンを紹介したいなと。

さてこんな感じでチューニングできるのもこの素材の魅力でもあります。
太軸フックや大型プロペラの装着も考慮し浮力にも少し余裕を持たせてあります。
テールにはプロペラ以外を付けてもらってもOK。
ぜひお好みにチューニングしてみてください。
(チューニングはメーカー推奨ではありません)

書きたくないけど弱点も

これはサミングプロップ105に限った話ではなく、
ウッドプロップ105にも共通した弱点になりますが、
飛びに関しては自慢できるほどではございません。
ミノータイプでありながらプロペラも付いていて、浮力も必要。
こうなるとなかなか満足とはいきません。
しかしウッドバージョンから比べると、後方にウェイトを据え、
搭載されているウェイト量も多いのでウッドプロップ105よりは飛ぶでしょう。
さらなる飛距離アップをお求めの場合は、
是非ともタックルの設定およびルアーのチューニングで何とかしちゃって下さい。
しつこい様ですが、チュ−ニングはメーカー推奨ではございませんので何卒ご了承下さい。
(ここまで書いておきながら・・・)

SPEC

Length : 105mm
Weight : about 17g

Hook size : ♯4
Ring size : ♯3
Material : 発泡樹脂
ライン : ナイロン12〜20ポンド
接続 : スナップ接続を推奨

価格 : 2730円(税込み)

基本的な使用方法

着水後は一呼吸おいてから誘いをかける事が大事。
昼夜を問わず、水面でのデッドスローリトリーブは有効である。
特にデイゲームの場合は移動距離の短い水面アクションが有効。
通常はあまり派手に動かす必要はないが、 少し荒れ気味の(晴れ、曇り、雨のいずれでも)状況では、
少し派手目にダイブさせる 事も効果的。
対象魚はバス、シーバス、大型のトラウト(いずれも実績有り)。


(琵琶湖なら12月でも釣れてます。一年中も可能と言えば可能か・・・)

color

今回のカラーラインナップはウッドプロップ105のヒットカラーを含め、
ただいま絶好調のコトカスミディアムのヒットカラーを中心に取りそろえました。
釣果的にはハズレ無しです。

サム山岡の一言

105のバルサミノーとペラ付きは、ウイードの状態により使い分けてよく使いました。
天候も使い分ける条件一つで、ペラ付きは曇り、雨、夕方から夜に強かった。
潜らない様に使う場合と、静かに誘いをかけ、潜らしてひらを打たせて食わす。
明るいうちは食いつく様子が見えて楽しかった。
その後のウッドモデルもバルサにない動きで好きでした。
そして今回は発泡樹脂モデルの発売となりました。
価格的にも使いやすくウッドモデルに勝る結果が出るのではないかと楽しみにしています。

7月1日夕方以降サムルアーズショップにて発売開始!!