JIG MINNOW
Special Number

制作コンセプトとしては「フローティングワーム、ノーシンカーによる動きを
プラグとして出せないだろうか」という目的が始まりです。
5本作った内の3本を持って琵琶湖にテストに行き、
その日の状況に最もあった動きのものをキャスト!
3投で3バイト。スナップのロックかからテストモデルがはずれてロスト。
他のものは動きがあまり芳しくなくお蔵入りとなりました。

このお蔵入りが97年に活躍する事になるとは
その時は考えもしなかったのです。


上、5本制作した最初期プロトモデル。最後の1本。
中、中期プロト。
下、後期プロト。
黒が夜効くという人がいるので吹いてみました。
この色も良く釣れます。

中期テストプロト用のプロト。
メーカーに渡したので有るのはこの3本だけ。
ボディーシェープ、ウエイト位置、重量を変えて
30本から40本位は作ったと思います。
これらを元にして釣果テストのプロトを70本位制作しました。

ペイントフィニッシュ。

アルミ張り。

特製プロト。アルミ、エラ張り。


'97、9月〜10月 Lake Biwa

琵琶湖西岸の有名流れ込みに
現在のスタッフの一人と釣りに行った時のことです。
バスが産卵のために接岸してきたアユを食う状態を見て
残っていたお蔵入りを出して使用してみました。
9月25日以前までは時期が少し早かったのかもしれませんが
特別に釣れるような事もなく
ワームの達人と互角勝負(勝つ日も有れば負ける日もある)くらいのものでした。

9月25日
北東風(中)。夕刻(暗くなってから)
使用方法は少し考えましたが、 ジグにて入れ食い。
湧くように喰ってきました。サイズは30cm前後。

9月26日
北東風(中)。3時半過ぎ。
現スタッフが43cm、私が40cmを釣って
しばらくして又ヒット。
40cm以上は有るなと気楽に思っていたのですが
手前5m程まで引き寄せてきたら急に反転してロッドを絞り込まれ
バチッと切れてしまいました。
どうする事もできなかった。
ラインは16ポンド。
この日2本持っていったジグを1人1本づつロストし
他のもので釣りましたが食いが違った。

10月7日
北西風。夜になるまでも結構釣れましたが
夜になってからがすさまじかった。
知り合いと3人で、10投8匹キャッチのペース。
私がジグで、他の2人はオリジナルミノー○○。
9月26日からこの日までロストしたジグを急いで制作したので
何度か同じ場所に行きましたが
他のルアーではジグほどの釣果は出ませんでした。

10月9日
夕刻。南東風の大風に遭い
止めていた車に砂粒が当たって傷が付いてしまいました。
この日もジグで良く釣れました。
夜は2投1匹ペースで。
ピークは過ぎたのかもしれない。

10月13日
南東風のち北風 。
昼間も釣れましたが、夜になって3投1匹。

10月17日
北風。食い良し。

10月20日
ベタ凪。10匹。食い悪し。

10月24日
ベタ凪。8匹。食い悪し。

10月28日
北風弱。バスがアユを食いに川へ上がり始めました。
釣果は20匹くらい。食い悪し。

10月29日
微風。15匹。食い悪し。

以上の釣果は殆ど90%以上このジグによるものです。
時間は15:00〜18:30くらい。
これ以後も風のある日は良く釣れました。
風と釣果の関係が少しはお解りになるでしょうか?
新しい考えのルアーの為には
何日もテストをしなければなりません。
この後もテストは繰り返し続けました。

写真では解りにくいかもしれませんが
ベリーのアイも最終プロト(エラ張り)は
尻の方向に下げてあります。
これの市販モデルを持っておられる方は
風のある日に是非投げてみて下さい。