NC-1M
Special Number
10年以上前の夏の終わり、湖北石田川沖で
ハスを追いかけては食っているランカーの為に制作したのが最初になります。
残念ながら陸からその地点まで投げきることが出来なかった為
その目的は達成されませんでした。
その後も断続的にサイズ、ウエイト、フックの位置や
フォルムデザインを変更しながら制作を続けテストを繰り返してきましたが
釣果が出ても、どうも使い勝手が良くない。
又は状況を選びすぎると言うことで
最終的に満足できるまでにこのような歳月を経てしまいました。
御存知のようにフィッシュイーター達はエサとなる魚を追い込み易い
水面及び岸際付近に注目しています。
NC-1Mはシンキングにも関わらず水深が20センチもあれば使用可能です。
その上、リトリ-ブスピードはスローからファーストまで。
軽いトウィッチでは水面上に頭を出し、
連続トウィッチでは水面を左右にスライド、
ファーストリトリーブでは水面に水しぶきを上げて疾走します。
シーズンとしては琵琶湖の場合5月~12月中旬までが標準となり
特殊な状況下では4月より1月まで、と言ったところでしょう。
11月から12月初旬の夕方(私は現在、早朝は釣りに行かないので)、
北風の中で水面を割って、先を争うように食ってくるバス・・・。
もし貴方がそんなチャンスに恵まれれば、
バス釣りに対する考え方が根底から崩されることでしょう。
最初期モデル、全長83mm、重量 17.6g、銀箔アワビ張り。
91年、ワンフック、トゥーフック 3タイプ合わせて146本制作
NC-1Mと比べると色々な意味で劣るが、釣果としてはかなり期待できる。
91年頃のプロトタイプ。
91モデルよりも使い易くと考えて、フォルムデザインを大きく変更。
思わしくない。
フィールドテスト用プロトタイプを含め2サイズ50本以上制作。
91モデルをファットにし、トップアイの位置及び水平アイに変更。
97年、写真下の為のプロトタイプ。
フィールドテスト用プロトタイプ、結果は×。
98年-2、デザイン変更。釣果、使用感良好。
98年-2モデルを元に細部デザインチューニングしたプロトタイプ。
97年モデルに戻り、小型を制作。
釣れるが使用感悪し。
97年モデルに戻り、小型を制作。
釣れるが使用感悪し。
98年-6、アルミ張り、ペイント仕上げを大小各10本制作。
釣果、使用感共に良好ではあるが、
まだフックとの相性が悪い。
大きくデザインを変えてみる。
テール部分を上げてみる。
プロトタイプ10本以上制作、結果×。
どうしても98年-6より優れた物が出来ない。
98年-6を細部変更し(フォルム、ウエイト)、
同じ感じで10本制作。3本がOK。
フックとの相性が気になる。
そしてABSを削ってみる。
NC-1M完成に至るまでの数々のジグ。
全てのルアーは目的を持って開発されています。
NC-1Mさえあればと言う訳には参りませんが
陸釣りの方々にとって大きな味方になってくれると確信しています。
1999/12/1 Lake Biwa
NC-1Mを水面にて丸飲み。
ミノーペンシルでもなく、ジグミノー系でもない、
この秘めたる力は貴方の想像を遙かに超える物と言えるでしょう。